About Shiozawa 酒蔵のある街

酒蔵のある街 ‐ 魚沼地方 塩沢 ‐

特産品の特徴

塩沢の特産品は、全て雪と深い関りを持っています。周囲を2000m級の山に囲まれてい るため、冬期は大陸より吹く季節風がこの山脈に吹きつけ多量の降雪をもたらし、日本有数 の豪雪地帯となっています。雪は厳しい自然現象ですが、雪に耐える辛抱強い心、雪に従う 素直な心、雪を慈しむ繊細な心を育みながら世界に誇れる特産品を作りました。

特産品の特徴

塩沢コシヒカリ

清らかな雪解け水は、水質に優れ、安定した 水量で田園を潤します。稲は日中光合成の働 きを盛んに行い、夜間は安静状態の中でエネ ルギーを蓄積します。登熟期の昼夜温度差が 大きいほど登熟が良くなり、美味しいお米が出 来ます。日本で最もポピュラーなコシヒカリの 中でも特に人気の高い魚沼産コシヒカリ。この 魚沼産コシヒカリの中でも「極上米」と称される 塩沢コシヒカリの人気は今もその衰えを知りま せん。

地酒

魚沼産コシヒカリは清らかな雪解け水により 育まれ、越後上布はその発端から発展に至る までの必然的理由と生産工程に雪が欠かせ ません。これらと同様に塩沢の銘酒は雪によ って造られているといっても過言ではありませ ん。さらに上質の酒米と澄んだ空気が加わり、 他には真似の出来ない深い味わいをこの世に 生み出しました。地域に親しまれ、全国の地酒 愛好家を唸らせる逸品を提供し続けています。


越後上布

機具はイザリ織りを使用し、糸と機具と人間が 一体となってはじめて布が織り上がり、一反織 り上げるまで2ヶ月から3ヶ月を費やします。こ れを水洗いし、雪の上に晒し、仕上げ整理され 製品となります。この雪晒しは植物繊維の糸を 使用している越後上布のみ行う工程で天然の 漂白作用があり、2月中旬と3月上旬に行われ ています。越後上布のシャリッとした肌触りの 良さは格別で、夏の最高着尺地として名声を博 しております。絹織物に活かした織物が「塩沢 紬」「本塩沢」「夏塩沢」であり、いずれも精巧な 絣技術による柄模様は独特の上品さと優美さ を醸し出しています。



鈴木牧之 「北越雪譜」

「われの住む魚沼郡は日本第一に雪の深く降るなり・・・」江戸の文人・鈴木牧之は名著「北越雪譜」の中でそう書いている。 鈴木牧之は明和7年(1770年)塩沢に生まれ、牧之の次男・弥八が七代目として平野屋(現・青木酒造)を継いでいます。「鶴齢」という名も牧之が命名したと伝えられています。雪深い魚沼の生活を全国に紹介したのが、天保8年(1837年)に発行された鈴木牧之の「北越雪譜」である。雪国の暮らしのつらさを正直に述べている一方で、雪と戦う人々の暮らしの工夫や越後縮に代表される雪の利用などについて誇らしげに語っています。また、雪国が春を迎える喜びを情感を込めて記しています。そこには、牧之の越後人としての自覚と素直な郷土愛が感じられます。「北越雪譜」が今日まで多くの人に愛読されている理由も、そんなところにあるのかもしれません。